新法令・通達の解説
- 厚生年金の適用対象拡大に伴う関連省令の整備
- 令和8.9.11 厚生労働省令第138号=社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備に関する省令
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律において、短時間労働者の被保険者資格に関する賃金要件が撤廃されました。
一方で、新たに報酬月額が8万8000円未満で、かつ一定の要件を満たす短時間労働者について、「特定減額特例対象者」の制度が設けられました。特定減額特例対象者は、原則として厚生年金保険の加入対象ではありませんが、申出により、当該被保険者になることができることが規定されました。
これに伴い、厚生年金保険法施行規則についても必要な規定の整備や改正が行なわれました。
かつて被保険者であった者が、特定減額特例対象者として被保険者の資格を取得した場合は、事業主に個人番号を提供している場合を除き、基礎年金番号を明らかにすることができる書類を事業主に提出しなければならないこととされました。特定減額特例対象者の被保険者に係る資格取得や資格喪失の申出は、事業主を経由して、必要な事項を記載した申出書を日本年金機構に提出すること等によって行ないます。
厚生労働省令で定めるとされた70歳以上の使用される者の要件について、適用事業所に使用される最低賃金法の規定の適用を受ける短時間労働者であって、月額賃金が8万8000円未満である者は当該要件から除くこととされました。
特定減額特例対象者の被保険者について、同一事業所に使用されている間に、月額賃金が8万8000円以上となることで被保険者となった場合等においては、事業主は、必要な事項を記載した届書を機構に提出することとされました。
実施機関が備える原簿へ記録する事項として、特定減額特例対象者としての被保険者であるかの区別を加えるなど、その他所要の規定の整備が行なわれました。
なお、健康保険法施行規則についても同様に規定の整備や改正が行なわれました。
本改正は令和8年10月1日から施行されています。
その他の新法令・通達
- 短期滞在の在留期間の柔軟化
- 「短期滞在」の在留資格に係る在留期間について、現行の枠組みを維持する一方、一部の外国人について弾力的な在留期間の決定を行なう必要があることから、法務大臣が個々の外国人について90日を超えない範囲内で日を単位とする期間を指定する場合には、当該指定する期間を在留期間とすることが可能になりました。
- (令和8.9.1 法務省令第48号=出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令)
- 事故データベースの運用を集約
- これまで生命・身体に係る「消費生活上の事故情報」を一元的に集約・提供する事故データベースは、国民生活センターがシステムの運用保守を、消費者庁がデータのシステム入力やデータベースを利用する関係機関との連絡調整を担うかたちで運用してきました。今回、情報の検索抽出機能の向上や効率化等のため、システムを刷新し、次期システムの運用保守についても消費者庁が担うこととなりました。
- (令和8.9.11 内閣府令第76号=消費者安全法施行規則の一部を改正する内閣府令)
- 送出労働者に関する指針を拡充
- 建設業務労働者の「送出労働者」について、不合理な待遇差の解消は待遇ごとに個別判断すべきこと等が明記されるなど、指針の記載内容が整理・拡充されました。
- (令和8.9.14 厚生労働省告示第343号=送出労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針の一部を改正する件 ほか)
- 災害廃棄物処理の規制を緩和
- これまで禁止されていた一般廃棄物の他人への再々委託について、非常災害廃棄物の処理に限り、基準を設けて認めることとされました。
- (令和8.9.15 政令第279号=廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令)
出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック



