新法令・通達

新法令・通達の解説

(令和5年12月3日までの公布分)
金融商品取引法の改正で上場企業の四半期報告書が廃止に
令和5.11.29 法律第79号=金融商品取引法等の一部を改正する法律

デジタル化の進展等の環境変化に対応し、金融サービスの顧客等の利便の向上および保護を図るため、金融商品取引法の改正が行なわれています。

四半期決算短信に一本化

金融商品取引法上の開示義務があった上場企業の第1四半期と第3四半期の報告書が廃止され、取引所の規則に基づく四半期決算短信に一本化されることとなります。
また、第2四半期報告書に代わり、これまで非上場企業が提出してきた「半期報告書」の提出が上場企業等に義務付けられます。また、重要な事態が発生した場合には「臨時報告書」の速やかな提出が求められます。
なお、四半期決算短信の任意化については、適時情報開示の充実の状況等を見ながら、継続的に検討されます。
四半期報告書と取引所の規則に基づく四半期決算短信には重複が多かったことから、一本化されることによるコスト削減や効率化が期待されています。
また、四半期決算短信の虚偽記載には、取引所のエンフォースメント(法や規則の執行)がより適切に実施されることになります。
なお、半期報告書については、現行の第2四半期報告書と同程度の記載内容と監査人のレビューが求められ、提出期限については、決算後45日以内となります。

公衆縦覧期間を5年間に延長

法令上の開示情報としての重要性が高まることから、半期報告書および臨時報告書の公衆縦覧期間(現行の公衆縦覧期間は、半期報告書が3年・臨時報告書が1年)を、課徴金の除斥期間(権利を行使しないと権利が消滅する期間)と同様の5年間に延長されます。
改正法は原則として、公布の日から起算して1年以内に施行される予定です。

その他の新法令・通達

  • 空家対策の強化
  • 空家の所有者に対して、国・自治体の施策に協力する努力義務を課すなど、空家管理の適正化を図るための改正空家対策特別措置法の施行日が、令和5年12月13日とされました。
  • (令和5.11.22 政令第331号=空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令)
  • 公務員等の給与改定
  • 一般職をはじめとする国家公務員、国会議員の秘書等の給与の一部が改定されています。
  • (令和5.11.24 法律第73号=一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律 ほか)
  • 旅客船の安全・安心対策
  • 改正海上運送法の、小型船舶のみを使用する旅客不定期航路事業の許可更新制度創設等の規定の施行日が令和6年4月1日とされました。
  • (令和5.11.24 政令第333号=海上運送法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令)
  • 障害者支援の推進
  • 障害者の地域生活の支援体制の充実や、就労支援等を目的とした障害者総合支援法の改正にあわせて、関係省令が整備されています。
  • (令和5.11.27 厚生労働省令第144号=障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備及び経過措置に関する省令)
  • 紛争による難民の雇用対策
  • 紛争等で避難を余儀なくされている者に定住者の在留資格を付与する難民認定法の「補完的保護対象者認定制度」創設に伴い、難民条約上の「難民」でないウクライナからの避難者等も特定求職者雇用開発助成金の対象になりました。
  • (令和5.11.28 厚生労働省令第145号=雇用保険法施行規則の一部を改正する省令)
  • 不正競争防止の整備
  • 改正不正競争防止法等の施行に伴い、他人の氏名を含む商標の出願があった場合に、濫用的な出願を拒絶できるようにするなどの具体的な要件が商標法施行令に規定されています。
  • (令和5.11.29 政令第338号=不正競争防止法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令ほか)

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック