新法令・通達 解説 (平成19年4月2日までの公布分)


平成18年度税制改正の法令解釈通達が発遣される
(平成19.3.13課法2-3、課審5-11=法人税基本通達等の一部改正について、ほか)

 平成18年度の法人税関係法令等の改正に対応し、法人税基本通達等について所要の整備が行われました。主な事項として、次のようなものがあります。

法人税基本通達について

  • 同族会社の判定(改正)

  • 持株割合により同族会社に該当しない場合であっても、たとえば議決権制限株式を発行しているようなときは、議決権割合による判定を行う必要がある旨を留意的に明らかにしました。

  • 定期同額給与の意義(新設)

  • 非常勤役員に対して年一回または年二回、所定の時期に支給するものは、定期同額給与に該当しない旨を明らかにしています。

  • 事前確定届出給与の意義(新設)

  • 届け出た支給額と実際の支給額が異なる場合には、事前確定届出給与に該当せず、原則としてその全額が損金不算入となる旨を留意的に明らかにしました。

  • 職務の執行を開始する日(新設)

  • 事前確定届出給与の届出期限はその給与に係る「職務の執行を開始する日」と、当該事業年度の会計期間開始の日から3か月を経過する日とのいずれか早い日ですが、職務の執行を開始する日は、一般には定時株主総会の開催日となる旨を明らかにしています。

  • 業務執行役員の意義(新設)

  • 会社法の規定による業務を執行する役員として選定されていない者と、会社法上で業務を執行する者とされていない社外取締役、監査役、会計参与は、業務執行役員に該当しない旨を留意的に明らかにしました。

  • 業務主宰役員の意義(新設)

  • 業務主宰役員の具体的な判定に当たっては、事業計画の策定、多額の融資契約の実行等に際しての意思決定の状況や、役員給与の多寡等を総合的に勘案する旨を明らかにしています。

  • 常務従事役員の意義(新設)

  • 常務に従事する役員に該当するか否かについて、たとえば使用人兼務役員であっても、役員給与が使用人分の給与を超えるような者は、常務に従事する役員に該当する旨を明らかにしています。

    租税特措法関係通達について

  • 飲食その他これに類する行為の範囲(新設)

  • 飲食等には、得意先等の業務の遂行や行事の開催に際して、得意先等の従業員等によって飲食されることが想定される弁当等の差し入れが含まれることと、中元・歳暮の贈答のように、単なる飲食物の詰め合わせ等を贈答する行為は、飲食等には含まれないことを明らかにしています。

  • 交際費等の支出の方法(改正)

  • 飲食等のために要する金額とは、その費用の総額であることを明らかにしています。

    本通達は、国税庁のホームページ
    (http://www.nta.go.jp/category/tutatu/kobetu/houzin070313/00.htm) でご覧になれます。


    ◎ 老齢厚生年金の見直し
     70歳以上の使用される者に係る老齢厚生年金の支給停止、老齢厚生年金の支給繰下げ、遺族厚生年金制度の見直し関する事項などが定められました。平成19年4月1日施行です。 (平成19.3.22厚生労働省令第22号=厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令)
    ◎ 減価償却制度の改正など大幅な企業減税を実施
     平成19年度の税制改正法案が原案どおり可決・成立し、併せて関連の政令も明らかにされました。施行期日は、一部を除いて平成19年4月1日です。 詳細については、今月号の別冊付録をご一読ください。 (平成19.3.30法律第6号=所得税法等の一部を改正する法律、政令第82号=所得税法施行令の一部を改正する法令、政令第83号=法人税法施行令の一部を改正する政令、ほか)
    ◎ 児童手当の拡充
     平成19年4月から、三歳未満の児童の児童手当は、一律に月額一万円となります。なお、三歳以上の児童の児童手当については変更ありません。
    (平成19.3.31法律第26号=児童手当法の一部を改正する法律)
    出典・文責:日本実業出版社・エヌ・ジェイ出版販売