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これからの法改正の動き

消費者庁が取り組む食品表示の関連法一元化

日本の食品表示に関する法律としては、

  • 飲食に起因する衛生上の危害発生防止を目的とする食品衛生法
  • 原材料や原産地など品質に関する適正な表示により消費者の選択に資するJAS法
  • 栄養の改善その他の国民の健康の増進を図ることを目的とする健康増進法
などがあり、消費者庁が表示規制にかかる事務を一元的に所掌し、表示基準等の企画立案を担当しています。
消費者庁は平成22年4月22日に「食品表示に関する一元的な法体系のあり方ワーキングチーム」を設置し、情報収集や実態把握を進めています。
6月に入り、消費者庁食品表示課は「食品表示をめぐる主要な論点」を公表しました。そのなかには次のような論点が示されています。

加工食品の原料原産地表示の拡大
頻繁な原材料産地の切替えへの対応、原料原産地情報のわからない輸入中間加工品への対応等が検討するにあたっての論点として挙げられています。

トランス脂肪酸の含有量表示
大量に摂取すると動脈硬化等による心臓疾患のリスクを高めるとの報告があるトランス脂肪酸について、現在は表示義務がありません。そこで、事業者が情報開示を行なう際の指針となるガイドラインをとりまとめる必要性が説かれています。

遺伝子組換え食品の表示義務
日本では遺伝子組換え食品について食品衛生法とJAS法で表示方法が定められています。
一方、アメリカでは表示義務がなく、EUではトレーサビリティまで求められるなど諸外国の対応は様々です。国際的な統一規格の議論は進んでいません。

食品の期限表示
食品の期限表示(賞味期限・消費期限)に関する意見募集の結果を分析・整理して、運用の改善や効果的な周知方法の検討に活かすこととしています。
こうした論点をふまえ、平成23年以降に栄養表示制度や遺伝子組換え食品表示などを盛り込んだ、食品表示についての一元的な法律の制定を進める予定です。

注目したい法改正の動向

◎ “観光立国”目指す規制緩和
観光庁は「通訳案内士のあり方に関する検討会」で、通訳案内についての新制度の骨子案を示しました。
現在は通訳案内士の資格をもっていなければ、報酬を得て外国人観光客に付き添って旅行案内をすることができません。
外国人観光客の増加を見込んで通訳案内士法を改正し、所定の研修を受けたガイドであれば、有償で観光案内ができるようにするというものです。
◎ 障害者雇用の促進
平成22年7月に改正障害者雇用促進法が施行されることを受け、重度でない身体障害者や知的障害者である短時間労働者を障害者雇用納付金に基づく助成金の対象にするなど、関連する省令案等が示されています。
◎ 高齢化社会への対応
国土交通省は「高齢者住まい法」の改正を検討しています。高齢者が暮らしやすい一定の条件を備えた住宅についての登録基準を新設するほか、高齢者の安全確認等の生活サービスを提供する高齢者賃貸住宅に限った登録制度を設け、悪質な事業者の排除につとめます。登録事業者に対しては融資の拡充等も検討されるようです。
◎ 経産省が法人税引下げ提案
経済産業省は今後の産業政策の指針となる「産業構造ビジョン2010」の骨子案を公表しました。「インフラ関連/システム輸出」「環境・エネルギー課題解決産業」などの戦略5分野を選定、産業競争力強化に乗り出し、140兆円以上の市場創出を目指します。
その一環として法人税の実効税率を国際水準(25〜30%)に引き下げることを求めており、早急に取り組むべき課題として5%程度の法人税率引下げを提案しています。
◎ 連帯保証人を保護
民主党は連帯保証人制度について「廃止も含めた見直しを進める」とマニフェストに明記していましたが、制度そのものは存続を前提に具体的な見直しが進められるようです。
法制審議会民法(債権関係) 部会は、連帯保証人が保証契約を結ぶ際にその内容を十分理解できるよう説明することを義務づけることや、債務者の資金繰り情報を保証人に提供することを金融機関に義務づける制度の導入などについて検討を始めた模様です。

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・エヌ・ジェイ出版販売