
「後継者難」に悩む中小企業をバックアップする法律を整備
中小企業は日本経済を下支えする基盤としての役割を担っています。しかし、現在、年間30万社近くが廃業し、そのうちの7万社余りが「後継者難」を理由とするものとみられます。
政府によると、廃業に伴って年間20万〜35万人の雇用が失われているということです。
中小企業の後継者対策は、まさに“待ったなしの重要課題”といえるでしょう。
そこで、中小企業の経営承継の支援を目的とする「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案」が、第169回通常国会で審議されています。
以下、法律案の概要をみていきましょう。
■ 相続の遺留分の民法の特例
後継者が遺留分の権利を持つ者の全員と次の2点で合意し、経済産業大臣がその合意を経営の承継の円滑化のためになされたことを認めた場合、家庭裁判所の許可により民法の特例を受けることができます。
(1)生前贈与株式等の財産を遺留分算定基礎財産から除外すること
(2)生前贈与株式の評価額をあらかじめ固定すること
これは、後継者が先代社長からの生前贈与として株式等を相続した場合、先代の死亡時に後継者以外の相続人が遺留分を主張することによって後継者の経営承継が困難になるのを防止する目的があります。
■ 金融支援等
(1)中小企業信用保険法の特例、日本政策金融公庫法および沖縄振興開発金融公庫法の特例
中小企業者(非上場会社または個人事業主)が、代表者の死亡などによって経営を承継する際に、事業活動の継続に支障が生じている場合は、経済産業大臣の認定により、次の金融支援措置が取られることになります。
- 中小企業信用保険法の特例
認定を受けた中小企業者に対し、事業に必要な資金の借入に関する普通保険、無担保保険、特別小口保険の別枠を設ける
- 日本政策金融公庫法および沖縄振興開発金融公庫法の特例
認定を受けた中小企業者の代表者に対し、事業活動の継続に必要な資金の貸付を行なう
(2)指導および助言
後継者が経営を継承する際、事業活動の継続に支障が出ることを防ぐために、多様な分野における事業展開、人材の育成等に計画的に取り組む経営者に対し、経済産業大臣が指導および助言を行ないます。
(3)相続税の課税についての措置
法律の制定を踏まえたうえで、平成21年度税制改正において、相続税の「納税猶予制度」が創設されます。この制度は、一定の雇用確保・事業継続等を要件として、後継者が取得した株式等に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税を猶予するものです。
政府は、納税猶予制度の適用に当たって、法律の施行日以降の相続に遡って適用される旨、「平成20年度税制改正の要綱」で閣議決定しています。
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本法案は、平成20年10月1日の施行を目指し、審議中です。

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◎ 特定商取法・割賦販売法の改正
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個別クレジットを利用した訪問販売などによる被害の深刻化を受けて、「特定商取引に関する法律及び割賦販売法の一部を改正する法律案」が通常国会に提出されました。
規制の抜け穴の解消、訪問販売規制の強化、クレジット規制の強化、インターネット取引等の規制の強化などのほか、違反事業者に対する罰則の強化も盛り込まれています。
この法案が成立すれば、公布日から1年6か月を超えない範囲内において、政令で定める日から施行される予定です。
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◎ 使用済み携帯電話の回収・リサイクルが義務化の方向
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家電など14種類の使用済み製品の回収とリサイクルを義務づける「資源有効利用促進法」の対象製品として、携帯電話が加わることになりそうです。
経済産業省の産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会基本政策ワーキンググループが、今後のリサイクル政策の一環として提言しています。
レアメタルを含む携帯電話は、環境対策だけではなく、希少資源確保のうえでも注目を集めています。
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出典・文責 ≫ 日本実業出版社・エヌ・ジェイ出版販売